「恵里。じゃあ、買い物に行ってくるね?」

「・・・気を付けてください」

恵里は、私よりもショックだったのかずっと放心状態。だけど、話しかけたら応えてくれるんだけどね。

私は、今から恵里にお礼をするために今まで貯めていたお金で髪飾りを買いに行くところ。

普通は、宣告されたらアタフタするものなんだろうな。

だけど、別に死んでも生きててもどっちでもよかったから。

だから、他人事のように冷静でいれるんだろうな。普通は、冷静に入れない。

まず、優先すべきなのは恵里への贈り物だ。やっぱり恵里は、桃色と紫の中間の色が似合いそう。

髪飾りなどが売っている小物屋には、一回だけ恵里と来たことがあった。

だから、なんとなく道も覚えている。

あっ、ヤバいかも。

なんか、目のまえがグラグラしてるし。やっぱり、明日にすれば良かったかな。

でも、早いうちに買って渡したかったんだ。

もう、無理かも。

「ッ・・・」

倒れそうになったところを誰かに受け止められる。

すみません。もう、意識が持たないッ。

私は、瞼をゆっくり落とした。