悠華さんの家に帰ってきてから、一度も目を合わせようとしない私と悠華さんを不信に思って瀬和と由和が何度も話しかけてきた。

だけど、二人と話す気力がなくて笑ってごまかした。

それを見て、何も聞かないでくれた。

そんな瀬和と由和に感謝しかない。

「哉さん。お願いがあるんです」

悠華さんと顔を合わすのが気まずくなり、哉さんに相談することにした。

哉さんはお兄さんという感じで頼れるんだと思う。

「哉さんの部屋に泊めてください!」

私はできるかぎり頭を下げる。

「えぇ、別にいいんだけどさ」

その言葉を聞いてバッと顔を上げる。

だけど、哉さんの目はどこか泳いでいるように見える。

「いいんだよ?いいだけどさ。怖いだよな・・・」

怖い?

何が怖いんだろう?

「何が怖いんですか?」

「それは・・・」