「でかけよっか」

鬼頭家に住まわせられて一週間がたった今日。

悠華さんに、買い物に出かけないか聞かれている。

「嫌ですけど」

「そういうわけにはいかないんだよね」

哉さんが苦笑いを浮かべながら言う。

「そうだよ。千鶴の服を買ったり生活で必要なものを買いに行くんだよ」

それだったら行くしかないのか。

「お二人だけで行って下さい」なんて言えるわけもなく、悠華さんたちについていくことに。

「よしっ、悠華。一旦外に出よっか」

「は?」

「いや、今から買い物に行くなら千鶴ちゃんの服、なんとかしなきゃいけないでしょ」

いやいや、哉さんだって部屋に出て行ってもらいたいんですけど。

そんな念を哉さんに向けながら睨むと、不意に哉さんと目が合う。

「あ、俺も着替えるときは部屋から出るよ?」

あっ、そうですよね。

じゃなきゃ変態になりますよね。