理由がよくわからない。

「あの・・・悠華さんって誕生日いつですか?」

相手が私のことを調べたのなら、私にも知る権利はあると思う。

「んー、いつだっけ?」

いやいや、自分の誕生にって普通忘れるものだろうか?

「嘘ついたら出ていきますから」

「あーうー・・・・・・・九月九日です・・・・」

私がニコッと笑い圧をかけると、あからさまに目を逸らしボソッと言う。

「上出来です」

九月九日・・・。

あと一か月か・・・。

祝えるかな?

まあ、一か月だしいけるか。

「ん?どうしたの?」

「なんでもないですよ」

首をコテンと傾げる悠華さんに呆れながら笑いかけた。