ローファーに履き替えて、喫茶みぇるふぇんへ。
スマホ片手で歩いても少し迷うくらいには、入り組んだ場所にあった。
外観が想像とまるで違ったのも、なかなか見つけられなかった理由の一つである。
まさか看板から得たイメージ通りだとは思わなかったのだ。
「思ってたより入りやすそうだね」
「なんというか、メロンソーダが美味そうな店だよな」
レトロさの残る喫茶店は、小さな看板が出されてなければ見落としてしまいそうなほど。ポケットからスマホを取り出し、何枚か写真を撮る。
撮った写真を確認していると、首の脇から隼人くんがひょっこりと顔を出した。
「撮ったの見せて」
近い。近すぎる。
一瞬で赤くなった顔の熱が伝わらないように、少しだけ左にズレる。代わりにスマホを持つ手を隼人くんの方に伸ばす。
「あんまり上手じゃないけど」
そう告げてから、二枚目、三枚目とスライドしていく。
「俺は好きだけどなぁ。後で鬼瓦に見せるの?」
「うん。あと加藤君にも」
「さっきも仲良さそうに話してたけど、こういうところに一緒にくるくらい仲良いのか?」
「仲はいいけど、加藤君が来るとしたら妹さんとじゃないかな。加藤君の妹さんは甘いものも可愛いものも好きだから」
「ああ、そういう……。ごめん。変なこと聞いた。中入ろうぜ」
隼人君はポリポリと首を掻き、ドアを開ける。カランカランとドア鈴が鳴った。音もまたレトロな雰囲気が漂わせている。
「いらっしゃいませ。何名様でしょうか」
「二人で」
「おふたりですね。こちらのお席へどうぞ」
母と同じくらいの女性店員さんに案内され、近くのソファ席に腰掛ける。
すぐにレース編みのコースターが目の前に置かれ、その上に水が用意される。コースターは手作りなんだろうか。
コースターも、隣の席にあるクッションのカバーもどちらも花柄で統一されている。それもどこか懐かしさを覚えるデザインだ。
喫茶店の雰囲気ともマッチしている。
よく見ると、似たような編み物が店の至る所に置かれている。
スマホ片手で歩いても少し迷うくらいには、入り組んだ場所にあった。
外観が想像とまるで違ったのも、なかなか見つけられなかった理由の一つである。
まさか看板から得たイメージ通りだとは思わなかったのだ。
「思ってたより入りやすそうだね」
「なんというか、メロンソーダが美味そうな店だよな」
レトロさの残る喫茶店は、小さな看板が出されてなければ見落としてしまいそうなほど。ポケットからスマホを取り出し、何枚か写真を撮る。
撮った写真を確認していると、首の脇から隼人くんがひょっこりと顔を出した。
「撮ったの見せて」
近い。近すぎる。
一瞬で赤くなった顔の熱が伝わらないように、少しだけ左にズレる。代わりにスマホを持つ手を隼人くんの方に伸ばす。
「あんまり上手じゃないけど」
そう告げてから、二枚目、三枚目とスライドしていく。
「俺は好きだけどなぁ。後で鬼瓦に見せるの?」
「うん。あと加藤君にも」
「さっきも仲良さそうに話してたけど、こういうところに一緒にくるくらい仲良いのか?」
「仲はいいけど、加藤君が来るとしたら妹さんとじゃないかな。加藤君の妹さんは甘いものも可愛いものも好きだから」
「ああ、そういう……。ごめん。変なこと聞いた。中入ろうぜ」
隼人君はポリポリと首を掻き、ドアを開ける。カランカランとドア鈴が鳴った。音もまたレトロな雰囲気が漂わせている。
「いらっしゃいませ。何名様でしょうか」
「二人で」
「おふたりですね。こちらのお席へどうぞ」
母と同じくらいの女性店員さんに案内され、近くのソファ席に腰掛ける。
すぐにレース編みのコースターが目の前に置かれ、その上に水が用意される。コースターは手作りなんだろうか。
コースターも、隣の席にあるクッションのカバーもどちらも花柄で統一されている。それもどこか懐かしさを覚えるデザインだ。
喫茶店の雰囲気ともマッチしている。
よく見ると、似たような編み物が店の至る所に置かれている。



