[三話]
次の瞬間、柚凪が手を思い切り振り上げた。うちはひゅっと息を呑む。
まずい、手をあげるのは駄目だ。暴力はうちを守る為だとはいえ、柚凪が今まで頑張って積み上げてきた信頼関係が簡単に崩れていってしまう。
「駄目! 止まって柚凪!」
どれだけ急いで走っても間に合わない。
それが分かって、うちは今まで一度も出したことが無いほどの大きい声で叫んだ。
突然の大声に皆の視線がうちに向く。今までこんなに視線を向けられた事は無くて、つい固まりそうになる。
だけど、今はそんなことに構っていられない。
「奈音……?」
柚凪もびっくりした顔でこっちを向いている。柚凪はパッと掴んでいた如月のネクタイを離した。勢い良く振り上げた手も行き場がなくなり、ゆっくりと降ろされる。
柚凪が如月に手を出さない事を確認して、柚凪の所まで走り寄る。良かった、ギリギリ未然に防げた。
「柚凪、なんであんな事したの⁉︎」
柚凪の手を掴んで、どうしてと問う。
「え……俺、奈音が如月達に傷付けられたと思って……」
許せなくって、と柚凪は唇を噛む。わかってるの、そんな事。柚凪がうちの為を思って怒ってくれたのはわかるけど、でも一方的な暴力では何も解決しない。
「授業中だしさ」
「……でもっ!」
「手上げちゃ駄目だよ、他の誰かを傷つける事でなら、うちは守られないで良い」
「……」
柚凪は何も言わずに俯いた。少しだけ言い過ぎてしまったかなと後悔する。でも、今うちが言ったのは本心だ。
どれだけ自分が傷ついたとしても、それを守る事で他の誰かが傷ついてしまうくらいならうちが傷ついていた方がいいんだ。綺麗事だと思われるかもしれないけれど、それでいい。うちが弱い所為で柚凪が手を汚す事になるのは望んでない。
沈黙を切り裂いたのは柚凪に少し怯えているような先生の声だった。
「み、三浦……?」
「「はい」」
「三浦、柚凪の方だ」
「あぁ、はい」
「お前、如月に何しようとしたんだ?」
柚凪は先生の言う事を無視した。何も言わない。何一つ表情も変えない。だけど目が暗い。きっと言う気は無いんだろう。ひたすら沈黙を突き通そうとしている。
「……す」
「え?」
「俺、風邪気味なんで帰ります」
「は⁉︎ おい三浦!」
びっくりして声を荒げる先生とただ怖がるクラスメイト達を置いて、柚凪は本当に荷物を持って帰って行ってしまった。柚凪は先生の前や両親の前では一人称は『私』に変えているはずなのに今は『俺』のままだった。いつもと違う柚凪の本当の怒りを表している対応をされた先生はぽかんと間抜けな顔をしていた。うちだってそうだ、柚凪は今まで風邪を引いても熱を出しても学校を休まないし、早退も一度もしたことが無い。小学生の頃から今までずっと皆勤賞だから休まないし早退もしないと言っていたのに。
教室が再びざわつきはじめる。
「え、さっきのゆず? めっちゃ怖くなかった?」
「俺、ネクタイ掴まれるほどのことしたかな……?」
「えぇ……怖すぎっ、本当はゆずちゃんって穏やかな面白キャラじゃないのかな?」
聞こえてくる声は、柚凪を怖がっている内容ばかり。だからって皆、ビクビクしているわけではない。『柚凪が本当は怒らせたら怖い問題児だった』という話題をネタにして面白おかしく怖い〜なんて、笑ってるだけだ。どうせ暫く経てば飽きて別の話題に食いつく。
だけど、だけど本当は。柚凪は不器用だから、守る事も苦手だからうちを助けようとしてくれていただけなのに、柚凪が何も無いけど如月に突っかかっていったわけでは無いのに。そこを勘違いされていることが辛い。
だけど、うちには皆の前で抗議する勇気なんてない。
柚凪には申し訳ないけれど、仕方ない。反論する事も出来ない不束な妹で申し訳なさすぎる。
昼休みになり、うちは蘭菜と水雫と屋上のベンチで昼ごはんを食べながらさっきの授業中の話をしていた。
「結局、皆勘違いしたままだったね」
「ほんとに、一つの事だけで簡単に決めつけるのは人間の良くない習性だよね」
「でもさ、柚凪はなんで帰ったんだろうね? 前小学校の時から皆勤賞なの〜って言ってたじゃん?」
「先生がしつこすぎたからじゃないの?」
「あー、でもどうなんだろうね?」
柚凪がいないだけでいつもの様に盛り上がらなくて。柚凪がいないと明るさも楽しさも減ってしまうんだと身に染みて実感した。
柚凪が居ない学校生活は、全く楽しくなくてあっという間に午後最後の授業の終了のチャイムが校内に鳴り響いた。今日は部活も休みだし、蘭菜も水雫も今日は一緒に帰る予定ではない。
号令が済むと直ぐに準備していた鞄を手に、うちは慌てて教室を飛び出した。
「あ、あのさ、なー……」
「如月! ごめん今急いでる!」
「えっ?」
このままだと何か悪い事が起きるような、悪い予感がする。悲しいことに、うちの悪い予感はよく当たるのだ。急いで柚凪の所に行かないと、なんて思いばかりが募っていく。早く、早く行かないと。手遅れになる前に……。
「ただいまっ!」
「奈音、早かったね。おかえり」
「お母さん⁉︎」
「今日は珍しく仕事が早く終わったから帰ってきたの」
「そう……なんだね。柚凪は?」
「柚凪? 一緒じゃないの?」
うちのとお母さんの、靴は二つしかない。柚凪の分の靴が足りない。早退したから家にいるんだと思っていたのに、柚凪は帰ってきていないのかもしれない。
「……まさか」
二階へ駆け上がり、柚凪の部屋の前に立った。ここまで来て、勝手に柚凪の部屋を開けることに躊躇ってしまう。けど、柚凪の部屋には何か手掛かりが残っているかもしれないと自分に言い聞かせて、思い切って柚凪の部屋のドアを開ける。予想通りそこには柚凪の姿はなく、いつもはきちんと閉められているクローゼットも開いていた。クローゼットの中にはいくつかハンガーがかけられていて、その一つのハンガーに綺麗に制服がかけられている。一度柚凪がここに戻ってきたことが分かる。
ベッド、棚、クローゼット、全て見たけれど何の変化もない。制服も、通学鞄も、教科書類も全て部屋に置いてある。想像していたより、目立つほど物が減っていない。
唯一無いとすれば、スマホといつもお気に入りの黒いパーカー、ショルダーポーチが部屋には無い。なんとなく分かった、柚凪はきっとどこかに家出したんだ。
「探さないと……」
このまま探さなければ、もう柚凪は一生帰ってこないような、もう二度と会えないようなそんな気がする。根拠なんて一つもないけど、すぐ帰ってくるかもしれないけど。だけど……もしも帰って来なかったら、そんな一つの不安に駆られてうちは階段を駆け降りた。
「奈音、どこか行くの?」
「ちょっと、行ってくる!」
「いってらっしゃい」
うちは、行くあてもなく行ったことがある場所を探すことしかできなかった。通っていた小学校、よく遊んでいた公園、夏休みに柚凪が通っていた図書館。近くのショッピングモール。どこにもなんの手がかりもない。どうしようもなくて、うちは機械的にひたすら足を動かしているだけだった。
気付くと、太陽は沈みかけて段々闇に街が覆われ始めていた。もうこんな時間になってしまっていた事に衝撃を受ける。柚凪は見つからないし、もうそろそろ夜が始まる時間帯になる。
取り敢えず帰らないと、そう思うけど放心状態で足を進めていた所為でここがどこなのかも分からない。だからと言って通り過ぎる人に話しかける勇気なんてものはない。
知らない街、知らない匂い、知らない人達。制服のまま、何も持たずに飛び出してきてしまって、暗くなるほどに寒さが増していく。どうやって帰るのかも分からないし、この状況でどう動けば良いのかも考えられない。
「うぅ……柚凪……」
「あの、スミマセン」
突然、高身長で金髪の男性に声をかけられてびっくりしてつい固まってしまう。
「はっ、はい⁉︎」
「美人さん、ですね」
道に迷ったりしているのかと思えば、想像もしてなかった返答が返ってきた。うちの口から「は?」と、冷たい言葉が吐かれる。
「何歳ですか?」
「えっ、十三……です、けど」
「おぉー」
考えている事も全く読み取ることができない謎ばかりの金髪の男性に、どう反応すれば良いのかが分からなくなって焦ってしまう。
「僕はあなたのことが好きです」
「あ、ありがとう……?」
「はい」
そもそも街中ではいつも柚凪と一緒にいるから知らない人から話しかけられることも初めてで、出会って直ぐに告白された事も初めてで。こんな人と話したことが無いから、うちはこの人への対応の仕方がわからなくてあたふたするばかりだった。
「じゃあ、うちは用事があるので失礼しま……痛っ」
うちは後退りしながらその人にペコリと頭を下げようとした。用事があるなんて嘘だけど、こうでもしないとずっと喋っていないといけなくなってしまう。だから嘘をついてでもこの人と話すことを辞めたかった。早く一人じゃない場所に帰りたかった。
でも、現実はそう簡単には行かないみたいで。その人に手を掴まれてしまう。うちは体力には少し自信がある方だけど、明らかな男女の体力差がある。
初めて、こういう人に怖いという感情に心を覆い尽くされた。
次の瞬間、柚凪が手を思い切り振り上げた。うちはひゅっと息を呑む。
まずい、手をあげるのは駄目だ。暴力はうちを守る為だとはいえ、柚凪が今まで頑張って積み上げてきた信頼関係が簡単に崩れていってしまう。
「駄目! 止まって柚凪!」
どれだけ急いで走っても間に合わない。
それが分かって、うちは今まで一度も出したことが無いほどの大きい声で叫んだ。
突然の大声に皆の視線がうちに向く。今までこんなに視線を向けられた事は無くて、つい固まりそうになる。
だけど、今はそんなことに構っていられない。
「奈音……?」
柚凪もびっくりした顔でこっちを向いている。柚凪はパッと掴んでいた如月のネクタイを離した。勢い良く振り上げた手も行き場がなくなり、ゆっくりと降ろされる。
柚凪が如月に手を出さない事を確認して、柚凪の所まで走り寄る。良かった、ギリギリ未然に防げた。
「柚凪、なんであんな事したの⁉︎」
柚凪の手を掴んで、どうしてと問う。
「え……俺、奈音が如月達に傷付けられたと思って……」
許せなくって、と柚凪は唇を噛む。わかってるの、そんな事。柚凪がうちの為を思って怒ってくれたのはわかるけど、でも一方的な暴力では何も解決しない。
「授業中だしさ」
「……でもっ!」
「手上げちゃ駄目だよ、他の誰かを傷つける事でなら、うちは守られないで良い」
「……」
柚凪は何も言わずに俯いた。少しだけ言い過ぎてしまったかなと後悔する。でも、今うちが言ったのは本心だ。
どれだけ自分が傷ついたとしても、それを守る事で他の誰かが傷ついてしまうくらいならうちが傷ついていた方がいいんだ。綺麗事だと思われるかもしれないけれど、それでいい。うちが弱い所為で柚凪が手を汚す事になるのは望んでない。
沈黙を切り裂いたのは柚凪に少し怯えているような先生の声だった。
「み、三浦……?」
「「はい」」
「三浦、柚凪の方だ」
「あぁ、はい」
「お前、如月に何しようとしたんだ?」
柚凪は先生の言う事を無視した。何も言わない。何一つ表情も変えない。だけど目が暗い。きっと言う気は無いんだろう。ひたすら沈黙を突き通そうとしている。
「……す」
「え?」
「俺、風邪気味なんで帰ります」
「は⁉︎ おい三浦!」
びっくりして声を荒げる先生とただ怖がるクラスメイト達を置いて、柚凪は本当に荷物を持って帰って行ってしまった。柚凪は先生の前や両親の前では一人称は『私』に変えているはずなのに今は『俺』のままだった。いつもと違う柚凪の本当の怒りを表している対応をされた先生はぽかんと間抜けな顔をしていた。うちだってそうだ、柚凪は今まで風邪を引いても熱を出しても学校を休まないし、早退も一度もしたことが無い。小学生の頃から今までずっと皆勤賞だから休まないし早退もしないと言っていたのに。
教室が再びざわつきはじめる。
「え、さっきのゆず? めっちゃ怖くなかった?」
「俺、ネクタイ掴まれるほどのことしたかな……?」
「えぇ……怖すぎっ、本当はゆずちゃんって穏やかな面白キャラじゃないのかな?」
聞こえてくる声は、柚凪を怖がっている内容ばかり。だからって皆、ビクビクしているわけではない。『柚凪が本当は怒らせたら怖い問題児だった』という話題をネタにして面白おかしく怖い〜なんて、笑ってるだけだ。どうせ暫く経てば飽きて別の話題に食いつく。
だけど、だけど本当は。柚凪は不器用だから、守る事も苦手だからうちを助けようとしてくれていただけなのに、柚凪が何も無いけど如月に突っかかっていったわけでは無いのに。そこを勘違いされていることが辛い。
だけど、うちには皆の前で抗議する勇気なんてない。
柚凪には申し訳ないけれど、仕方ない。反論する事も出来ない不束な妹で申し訳なさすぎる。
昼休みになり、うちは蘭菜と水雫と屋上のベンチで昼ごはんを食べながらさっきの授業中の話をしていた。
「結局、皆勘違いしたままだったね」
「ほんとに、一つの事だけで簡単に決めつけるのは人間の良くない習性だよね」
「でもさ、柚凪はなんで帰ったんだろうね? 前小学校の時から皆勤賞なの〜って言ってたじゃん?」
「先生がしつこすぎたからじゃないの?」
「あー、でもどうなんだろうね?」
柚凪がいないだけでいつもの様に盛り上がらなくて。柚凪がいないと明るさも楽しさも減ってしまうんだと身に染みて実感した。
柚凪が居ない学校生活は、全く楽しくなくてあっという間に午後最後の授業の終了のチャイムが校内に鳴り響いた。今日は部活も休みだし、蘭菜も水雫も今日は一緒に帰る予定ではない。
号令が済むと直ぐに準備していた鞄を手に、うちは慌てて教室を飛び出した。
「あ、あのさ、なー……」
「如月! ごめん今急いでる!」
「えっ?」
このままだと何か悪い事が起きるような、悪い予感がする。悲しいことに、うちの悪い予感はよく当たるのだ。急いで柚凪の所に行かないと、なんて思いばかりが募っていく。早く、早く行かないと。手遅れになる前に……。
「ただいまっ!」
「奈音、早かったね。おかえり」
「お母さん⁉︎」
「今日は珍しく仕事が早く終わったから帰ってきたの」
「そう……なんだね。柚凪は?」
「柚凪? 一緒じゃないの?」
うちのとお母さんの、靴は二つしかない。柚凪の分の靴が足りない。早退したから家にいるんだと思っていたのに、柚凪は帰ってきていないのかもしれない。
「……まさか」
二階へ駆け上がり、柚凪の部屋の前に立った。ここまで来て、勝手に柚凪の部屋を開けることに躊躇ってしまう。けど、柚凪の部屋には何か手掛かりが残っているかもしれないと自分に言い聞かせて、思い切って柚凪の部屋のドアを開ける。予想通りそこには柚凪の姿はなく、いつもはきちんと閉められているクローゼットも開いていた。クローゼットの中にはいくつかハンガーがかけられていて、その一つのハンガーに綺麗に制服がかけられている。一度柚凪がここに戻ってきたことが分かる。
ベッド、棚、クローゼット、全て見たけれど何の変化もない。制服も、通学鞄も、教科書類も全て部屋に置いてある。想像していたより、目立つほど物が減っていない。
唯一無いとすれば、スマホといつもお気に入りの黒いパーカー、ショルダーポーチが部屋には無い。なんとなく分かった、柚凪はきっとどこかに家出したんだ。
「探さないと……」
このまま探さなければ、もう柚凪は一生帰ってこないような、もう二度と会えないようなそんな気がする。根拠なんて一つもないけど、すぐ帰ってくるかもしれないけど。だけど……もしも帰って来なかったら、そんな一つの不安に駆られてうちは階段を駆け降りた。
「奈音、どこか行くの?」
「ちょっと、行ってくる!」
「いってらっしゃい」
うちは、行くあてもなく行ったことがある場所を探すことしかできなかった。通っていた小学校、よく遊んでいた公園、夏休みに柚凪が通っていた図書館。近くのショッピングモール。どこにもなんの手がかりもない。どうしようもなくて、うちは機械的にひたすら足を動かしているだけだった。
気付くと、太陽は沈みかけて段々闇に街が覆われ始めていた。もうこんな時間になってしまっていた事に衝撃を受ける。柚凪は見つからないし、もうそろそろ夜が始まる時間帯になる。
取り敢えず帰らないと、そう思うけど放心状態で足を進めていた所為でここがどこなのかも分からない。だからと言って通り過ぎる人に話しかける勇気なんてものはない。
知らない街、知らない匂い、知らない人達。制服のまま、何も持たずに飛び出してきてしまって、暗くなるほどに寒さが増していく。どうやって帰るのかも分からないし、この状況でどう動けば良いのかも考えられない。
「うぅ……柚凪……」
「あの、スミマセン」
突然、高身長で金髪の男性に声をかけられてびっくりしてつい固まってしまう。
「はっ、はい⁉︎」
「美人さん、ですね」
道に迷ったりしているのかと思えば、想像もしてなかった返答が返ってきた。うちの口から「は?」と、冷たい言葉が吐かれる。
「何歳ですか?」
「えっ、十三……です、けど」
「おぉー」
考えている事も全く読み取ることができない謎ばかりの金髪の男性に、どう反応すれば良いのかが分からなくなって焦ってしまう。
「僕はあなたのことが好きです」
「あ、ありがとう……?」
「はい」
そもそも街中ではいつも柚凪と一緒にいるから知らない人から話しかけられることも初めてで、出会って直ぐに告白された事も初めてで。こんな人と話したことが無いから、うちはこの人への対応の仕方がわからなくてあたふたするばかりだった。
「じゃあ、うちは用事があるので失礼しま……痛っ」
うちは後退りしながらその人にペコリと頭を下げようとした。用事があるなんて嘘だけど、こうでもしないとずっと喋っていないといけなくなってしまう。だから嘘をついてでもこの人と話すことを辞めたかった。早く一人じゃない場所に帰りたかった。
でも、現実はそう簡単には行かないみたいで。その人に手を掴まれてしまう。うちは体力には少し自信がある方だけど、明らかな男女の体力差がある。
初めて、こういう人に怖いという感情に心を覆い尽くされた。