重大な事実が発覚したことにより、またノリアキは定期的に集まる時間を儲けようと提案してきた。
というのも、同じ境遇のタイムスリッパー達を極秘に集めて組織を作っているらしい。
発起人は白い口髭の男性であり、邪馬台国の奴婢の中でそれらしい髪型や見なり、話し方をしている人に次々に声をかけて、現代人であるかわかったところで仲間に加えているそうだ。
だが太市の特殊能力を使えば、仲間探しも容易に出来る。
彼らの仲間に加わる事を即答はせず、一度解散しノリアキは元の仕事に戻って行った。
そして伊代と歌織のことを、彼には伝えていない。
「NG無しとは言ったけど、そもそも言う機会がなければ隠していることにはならないからな」
と京平は策士のように言った。
「ノリアキを信用して全てを話すにはまだ早い。思ったより背後(バック)が大きかったからな、慎重に見極めて立ちまわっていかないと」
「京平、ガチガチに警戒しすぎなんじゃないか?向こうも俺たちと同じ使命を持っているんだし、協力して試練を乗り越えて、一緒に現代に帰るべきなんじゃないの?」
「試練のことはまだ話してないだろ。向こうが違う試練を受けている可能性もある。それに行動を共にしたとして、もし命に関わる危険なことが起これば共倒れになる」
「そ、そうかぁ?」
京平の慎重な思考は、不信感が極まっているとも言える。
共に行動する三人以外の人間には心を開こうとしないし、全ての情報を開示する気にならない。
三人に対しても、どこまで本心で話しているのかわからない。
太市はどうしても京平に対する心の距離を感じられずにはいられなかった。


