「さっき言ってた口に出すのも憚られるタイトルが気になっていたんだが、どんなのがあるんだ?」

「そうねー、例えば…
【嫌だと言っても無理矢理犯してくるあいつに恋してる~早く入れてと貴方を待っている俺のイヤらしいここに一気に奥までぶちこんで声が枯れるほどアンアン鳴かせて下さい!と言いたくなのに言わされる~】
とか。」

「長…」

「タイトルがエロい上に長いから店員さんに聞くのは結構拷問よね。ては、タイトル長過ぎて表紙がほぼタイトルで埋まるから、聞かなくても店頭で直ぐ見つかるのよね、これ。」

「確かに、逆に目立ちそうだ。」

「あと、変わり種だと…

【縛られ隊~敵軍は縛るのがお好き、尋問は淫らに喘がされて逆に何も話せない。◯◯隊長には◯◯なフルコース、◯◯を◯◯◯って◯◯には◯◯を~】
とか?
このタイトルもエロくて長いんだけど、表紙も◯表記だから、BLの丸ありますか?で通じちゃうのよね。
ああ、あと、忘れちゃいけないのが

【店員さん、あなたが好きです。今夜俺とイケないことしませんか?】

ってのがあって、誤解を招くから店頭では禁句になってる本もあるわね。

「うわあ…絶対口に出しちゃいけないやつ…」

「それで、勇吾は店頭でどれを言ってくれるのかしら?」

「どれも言わんわ!」

「遠慮しなくていいのに。」

「遠慮してない…あっ。」

「ん?どうしたの?」

「いや、高橋の願い事決まったわ。」

「?」