「あとさ!海東のあだ名決めようぜ!」

目をきらきらさせてシマが言う。

「そう言えば、皆各々呼び方違うよね?」

「まあ、色々あって皆呼び方変えたんだ。」

「ねえ、島本が山上呼ぶ時の"アル"ってどうしてアルなの?」

「ああ、あれは、英雄の星って言ったらヘラクレスだろ?ヘラとかクレスとかだと呼びづらいからヘラクレスの幼名からとった。」

「なるほど。」

「なあ、そろそろバイトの時間だからあだ名は明日にしよう、皆宿題な。海東も皆の呼び方考えてみて。」

「分かった。なんか楽しそうだね。」



勇とウメはバイトへ、シマは家の手伝いがあると足早に帰って行った。


「じゃあ、俺達も帰るか。」

「うん。」


寮に帰る海東とは昇降口で別れた。


「海東、また明日。」

「うん、また明日。」


急に一人になると寂しく感じた。

高校生になってもこういうことは中々変わらないものだと思う。

でも、明日になれば、また皆に会える。

高校生活はまだまだ続くのだから。