今回の勝負俺達が勝ったが、厳密に言えば高橋に勝ったのは勇と海東だった。

海東の順位は1位だった。


「海道は前の高校どこ行ってたんだ?」

勇が何の気なしに聞いたが、聞いた勇が一番驚いていた。


「めちゃくちゃ頭良いとこじゃねーか。」

「へえーそうなんだー」

「俺、わかんねーわ。」

「俺も。」


首を傾げた三人に、勇が絶句する。


「この田舎者どもが。」

「コンも同郷だろ。」

「そういう意味で言ったんじゃねーよ。まあ良い。海道、ありがとな。お陰で高橋に二倍苦渋を味あわせられた。」

海東は首を振った。

「俺も高橋にキャンキャン言わせたかったから。頑張った。」

「そうか、頑張ってくれてありがとな。」

「海東!良くやった!」

「モト、一発殴って良いか?」

「えっ!?なんで!?」

「お前はどこ目線で言ってんだよ。」

「アハハ、俺は島本の言葉嬉しいよ。今まで頑張って誉められるとこにいなかったからさ。」

"誉められるとこ"?学校がってことか?