海東のお陰でテストにはなんとか間に合い、精神的ダメージはあったもののなんとかいつも通り出来たと思う。

そして、あっという間に3日間のテスト期間が終わった。



「終わったー!アル、どうだった?」


最後の教科のテスト後、シマが席にやって来た。


「英語が全然ダメだった…」


元々英語は苦手だったが、拍車を掛けて出来なかった。

「シマは?」

「俺は…全部ダメだった…」


いつもなら、テストの出来が悪くても落ち込まないシマだが、流石に今回は勝敗が掛かっているだけに気にしているのだろう。


「まだ点数出たわけじゃないんだしさ。」

「それはそうなんだけどさ~しかも俺が勝てる相手じゃないのは分かってるんだけどさ~今回ばかりはもっと勉強しとけば良かったって思った…」

「もう開き直るしかねーな。」

強面に疲れを滲ませウメがやって来た。

「ウメ、お前は手応えどんな感じ?」

「いつもよりは出来たと思う。」

「ダイはスゲーな。俺は洗礼を受けたって感じたよ。流石、田舎でも進学校…
海東はどうだった?」

「んー、古文がちょっと心配かな?」

「ああ、あれな!安爺の古文マジむずかったよな。鹿島先生の現文もむずかったし。何語かと思ったわ。」

「日本語だよ。」


勇がやってくるなり突っ込むと、海東がプッと吹き出して肩を震わせた。


「海東は案外こういうのに弱いよな。モトのボケに慣れないとそのうち笑い死ぬぞ。」