「高橋、こいつらはバカじゃねーし、俺が成績落ちたのは俺の問題だ。こいつらに謝れ。」

「そうだな…謝るよ。」

おっ?ヤな奴だと思ってたけど、案外素直だな。

「お前らがバカじゃないって証明出来たらな!」

やっぱヤな奴!

「今回の中間テストで、お前ら五人の中で一人でも俺より総合順位が上の奴がいたら謝ってやるよ。ついでになんでも一つ言うことを聞いてやる。まあ、無理な話だろーけどな。」

特進クラスの奴に勝てるわけない…
しかも、高橋はその中でも部活免除組…

どう出るのかと勇を見れば、変わらぬ表情に何を考えているのか全く分からなかった。

「分かった。その話乗った。」

「勇!?」

「コン!お前本気かよ!」

「俺は本気だ。勝てなかった時は俺もなんでも一つ言うことを聞く。これでフェアだろ。」

「随分自信があるんだな。」

「自信の問題じゃない。勝負するなら公平であった方が、燃えるだろ?」

「確かに。それはそうだな。公平のもとでお前に吠えづらかかせてやるよ。」

「それはこっちのセリフだ。キャンキャン言わせてやるからな。」