「のぞみ」
俺はドアを開けながら中の人へ向かって声を掛けた。
「冬くん! 来てくれたんだ」
のぞみの顔がぱあっと輝く。それを見ると、俺もつられて笑顔になった。
のぞみと出会ってから3日後、俺は再びのぞみの病室を訪ねた。
「今日誰も来ないし、すげぇ暇で。のぞみも暇してるかなって思ったんだけど、大丈夫だった?」
「うん。私も会いに行こうかなって思ってたところなんだ」
「そっか、よかった」
俺はベッドの隣にある椅子に腰掛ける。
今日ののぞみは長い茶髪を可愛らしいシュシュで横に結いていた。後れ毛というのだろうか、首元に残っている髪が、少し大人っぽい。ついでに初めて会ったときは、柔らかそうなその髪は下ろされていた。
「どうかした?」
そんなことを思っていると、心配そうに顔を覗かれた。俺は慌てて首を振る。
「い、いや何でもない。そんなことより、昨日のテレビ見た? のぞみが好きって言ってた俳優出てたぞ」
「もちろん見たよー! もうめちゃくちゃかっこよかったぁ」
そんな感じでくだらない話をした。正晴とこういった話をすることも多いのだが、のぞみの方が反応が新鮮で面白かった。
「じゃ、またな」
「うん、またね」
1時間弱くらい話をしてから別れた。
会うのはまだ2回目だというのに、もう何回も会ってるように思えるほど、俺たちは仲良くなっていた。といっても、まだまだ俺の体質について話すのは早い気がしたし、のぞみの病気について聞くこともできなかった。
俺はドアを開けながら中の人へ向かって声を掛けた。
「冬くん! 来てくれたんだ」
のぞみの顔がぱあっと輝く。それを見ると、俺もつられて笑顔になった。
のぞみと出会ってから3日後、俺は再びのぞみの病室を訪ねた。
「今日誰も来ないし、すげぇ暇で。のぞみも暇してるかなって思ったんだけど、大丈夫だった?」
「うん。私も会いに行こうかなって思ってたところなんだ」
「そっか、よかった」
俺はベッドの隣にある椅子に腰掛ける。
今日ののぞみは長い茶髪を可愛らしいシュシュで横に結いていた。後れ毛というのだろうか、首元に残っている髪が、少し大人っぽい。ついでに初めて会ったときは、柔らかそうなその髪は下ろされていた。
「どうかした?」
そんなことを思っていると、心配そうに顔を覗かれた。俺は慌てて首を振る。
「い、いや何でもない。そんなことより、昨日のテレビ見た? のぞみが好きって言ってた俳優出てたぞ」
「もちろん見たよー! もうめちゃくちゃかっこよかったぁ」
そんな感じでくだらない話をした。正晴とこういった話をすることも多いのだが、のぞみの方が反応が新鮮で面白かった。
「じゃ、またな」
「うん、またね」
1時間弱くらい話をしてから別れた。
会うのはまだ2回目だというのに、もう何回も会ってるように思えるほど、俺たちは仲良くなっていた。といっても、まだまだ俺の体質について話すのは早い気がしたし、のぞみの病気について聞くこともできなかった。