「……あー、そっか。いや、まあ、別に彼女いなきゃいけないわけでもないしな。……で、えーっと、あ、そういえばさ、またのぞみとデートすることになったんだけど、今回はどんな服がいいと思う? やっぱ俺そういうのわかんねーからさ」
微妙な返事をして、半ば強引に話を変える。さすがにむりやりが過ぎるが、残念ながら上手く取り繕うセンスなど持っていないから仕方がない。
俺の言葉を聞いて、カップを持とうとした手が一瞬止まった正晴は、少し間を置いて肩を震わせた。そしてなぜかそのまま大きな声で笑いだす。周りのお客さんが何事かとこっちを見ているのもお構い無しだ。
「っ、冬、まじさぁ、ふふ、笑わせないでよ、っふは」
謎の爆笑に俺は困惑することしかできない。正晴は、気の済むまで笑ったあと、コーヒーを一気に呷った。
「……で、服の相談だっけ? てか、もっかいデートできるんだ?」
「お、おう。一時退院できるらしい。つっても、1日だけなんだけどな……え、なんで笑った?」
なぜ笑われたのか未だに理解できていないままだが、とりあえずスルーして返事をする。だが、あまりにも気になりすぎて聞いてしまった。
「んー? いや、なんか面白くてさぁ。冬が俺のこと気づかって話題変えてくれたのは分かるんだけど、急カーブすぎて笑っちゃった。相変わらず、下手だねぇ、そーゆーこと」
やはりバレている。いや、バレない方がおかしいだろう。まあバレてしまったものはどうにもならないので、わざとらしく顔をしかめてみせる。もう一度、正晴は吹き出した。
微妙な返事をして、半ば強引に話を変える。さすがにむりやりが過ぎるが、残念ながら上手く取り繕うセンスなど持っていないから仕方がない。
俺の言葉を聞いて、カップを持とうとした手が一瞬止まった正晴は、少し間を置いて肩を震わせた。そしてなぜかそのまま大きな声で笑いだす。周りのお客さんが何事かとこっちを見ているのもお構い無しだ。
「っ、冬、まじさぁ、ふふ、笑わせないでよ、っふは」
謎の爆笑に俺は困惑することしかできない。正晴は、気の済むまで笑ったあと、コーヒーを一気に呷った。
「……で、服の相談だっけ? てか、もっかいデートできるんだ?」
「お、おう。一時退院できるらしい。つっても、1日だけなんだけどな……え、なんで笑った?」
なぜ笑われたのか未だに理解できていないままだが、とりあえずスルーして返事をする。だが、あまりにも気になりすぎて聞いてしまった。
「んー? いや、なんか面白くてさぁ。冬が俺のこと気づかって話題変えてくれたのは分かるんだけど、急カーブすぎて笑っちゃった。相変わらず、下手だねぇ、そーゆーこと」
やはりバレている。いや、バレない方がおかしいだろう。まあバレてしまったものはどうにもならないので、わざとらしく顔をしかめてみせる。もう一度、正晴は吹き出した。