アパートに戻ってすぐ、一日を締めくくり 『ありがとう』とお休みのスタンプを送った。
明日の学校へ持っていく弁当を用意するために冷蔵庫を開けると――
「――母さん……。僕の誕生日、覚えててくれたんだ」
ケーキと、『おめでとう』と書かれた手紙が置かれていた。
僕がアルバイト中に、来てくれてたのかな?
手書きで、母さんから僕にメッセージ……。
「……美味しいな」
僕の口から出た感想は、それだった。
一人の部屋で、甘い物をゆっくりと静かに噛みしめる。
枕元に結姫からの手紙と、母さんの手書きのメッセージを置いて横になる。
何でだろう。目元が熱くて、ジンジンと痛くなってきた。
「……ごめんね、期待に応えられないダメな子でさ。本当に、ごめんなさい。僕が期待に応えられてれば、綺麗で大っきな家で、皆が幸せに暮らせてたのかな……」
一度、感情が溢れると――もう止まらない。
ああ、結姫の言ってた通りだね。
弱音が涙と一緒に溢れると、もう止まらなくなるんだ。
母さんと父さんの仲を壊したのは、間違いなく僕だ。
二人が教育熱心だったのを内心で嫌だとか思って、全てを失わせたのは僕の責任だ。
失敗ばかりだったからこそ、最期に結姫を救うことは絶対に成し遂げたい――。
明日の学校へ持っていく弁当を用意するために冷蔵庫を開けると――
「――母さん……。僕の誕生日、覚えててくれたんだ」
ケーキと、『おめでとう』と書かれた手紙が置かれていた。
僕がアルバイト中に、来てくれてたのかな?
手書きで、母さんから僕にメッセージ……。
「……美味しいな」
僕の口から出た感想は、それだった。
一人の部屋で、甘い物をゆっくりと静かに噛みしめる。
枕元に結姫からの手紙と、母さんの手書きのメッセージを置いて横になる。
何でだろう。目元が熱くて、ジンジンと痛くなってきた。
「……ごめんね、期待に応えられないダメな子でさ。本当に、ごめんなさい。僕が期待に応えられてれば、綺麗で大っきな家で、皆が幸せに暮らせてたのかな……」
一度、感情が溢れると――もう止まらない。
ああ、結姫の言ってた通りだね。
弱音が涙と一緒に溢れると、もう止まらなくなるんだ。
母さんと父さんの仲を壊したのは、間違いなく僕だ。
二人が教育熱心だったのを内心で嫌だとか思って、全てを失わせたのは僕の責任だ。
失敗ばかりだったからこそ、最期に結姫を救うことは絶対に成し遂げたい――。