手を上にあげて、駆け寄ってきた昼越は夜倉の肩を組んできた。

「行きましょう! 師匠!」

「はいはい~」

 夜倉は適当に返事をして、昼越とサイゼリアに向かった。

 男子高校生はまたゲームセンターに来るのだろうか。

 まぁ、フィギュアも取れないし、常連客にも取れる方法教えてもらえないし。

 来ないことを祈りたい。

 また、こないだみたいにお願いされたら夜倉が困る。

 この時、男子高校生はこうきと友達に言われていた以外に、同級生・ゲームセンターの情報しか知らなかった。