土日が休みでパフューマリースキヤエスパセル仙台店で香水を選んで、いい香水を探していた。
それを見たクラスメイトがコソコソと話をしていたのを気づかずにいろいろある香水をニマニマと香水を手にして夜倉は香りを嗅いでいた。
「あいつ、ヤバッ。ほら、動画撮って拡散しようぜ」
男子クラスメイト二人組は携帯で動画を撮って、クラスのグループラインに送っていた。
月曜日。
二日間、休んだ後の学校は行きたくないし、やる気すらない。
自分の教室に入ると、いつもより教室が騒がしかった。
なんだ。
夜倉は黙って自分の椅子に座ると、陰で夜倉の噂をしている男子クラスメイト二人組が声を掛けてきた。
「なぁ、お前男のくせに香水好きなんだって。香水好きとかキモくない」
お前ら、なんで俺が香水好きを知っているんだ。
夜倉が香水好きと男子クラスメイト二組に知られてしまった。
目を泳がせて、両手を握りしめて、抑えている気持ちを堪えた。
なんで、知られた?
自分で気を付けていたはずだ。
休みでも周りに知り合いがいないことを確認してから、香水店に入る。
「こいつ俺らがなんで香水好きか知っているのかって思ってんじゃない。ほら、これだよ」
夜倉の席に男子クラスメイト二人組は夜倉の目の前にあった机に座り込んで、片手で操作していた携帯を見せてきた。
それは夜倉が香水を選んでいる動画だった。
「これ……」
夜倉が声を発すると、男子クラスメイト一人は両手を叩いて大声で笑っていた。
「…俺らたまたまエスパル仙台で遊んでいたの。そしたら、お前がいたんだもん。アハハ、あの時笑えたよな。夜倉がすごい嬉しそうにしているの初だったしな」
男子クラスメイトは立ち上がり、夜倉の前髪をわしづかみにした。