朝谷と夜倉は横断歩道を渡って、TUTAYAとファミリーマットの目の前で立ち止まる。
仙台駅周辺に来て、朝谷の後ろには黒ワンピースを着て、露出多めの服を着た女性が彼氏といちゃいちゃと歩いていた。
「……俺のところは父親が過労自殺した。俺のことや家族の為だけに働く人だった」
夜倉は片手で鞄を持って、視線を逸らす。
通りすがりの人はえ? なにそれ。このメーカー可愛くない?教えて教えてよ!と興奮気味に友達と盛り上がっていた。
「……え? お互い仕事で……」
朝谷は目の前にいる夜倉の近くに寄った。
もう一歩、近寄ると、ゼロ距離になりそうな距離感だ。
「そうみたいだな。驚いた」
よっちゃんも、瞬きをして何も声を発しなかった。
「……………」
向き合ったまま、視線を合わせる。
TUTAYAとファミリーマートの目の前で立ち止まっていたので、行き交う人は仙台駅に向かう人や携帯を見て、目的地に着こうとグーグルマップでまわりを見渡していた。
手の指先が動かなかった。
声も出なかった。
何も言わなくても通じるものがあったから。
「……俺PARCO2に用事あるから」
夜倉は用事があるのでPARCO2に行こうと踵を返そうとしていた。
「…待って!」
前に進もうとしたので、朝谷は思わず夜倉の右手首を掴んだ。
「どうしたの?」
仙台駅周辺に来て、朝谷の後ろには黒ワンピースを着て、露出多めの服を着た女性が彼氏といちゃいちゃと歩いていた。
「……俺のところは父親が過労自殺した。俺のことや家族の為だけに働く人だった」
夜倉は片手で鞄を持って、視線を逸らす。
通りすがりの人はえ? なにそれ。このメーカー可愛くない?教えて教えてよ!と興奮気味に友達と盛り上がっていた。
「……え? お互い仕事で……」
朝谷は目の前にいる夜倉の近くに寄った。
もう一歩、近寄ると、ゼロ距離になりそうな距離感だ。
「そうみたいだな。驚いた」
よっちゃんも、瞬きをして何も声を発しなかった。
「……………」
向き合ったまま、視線を合わせる。
TUTAYAとファミリーマートの目の前で立ち止まっていたので、行き交う人は仙台駅に向かう人や携帯を見て、目的地に着こうとグーグルマップでまわりを見渡していた。
手の指先が動かなかった。
声も出なかった。
何も言わなくても通じるものがあったから。
「……俺PARCO2に用事あるから」
夜倉は用事があるのでPARCO2に行こうと踵を返そうとしていた。
「…待って!」
前に進もうとしたので、朝谷は思わず夜倉の右手首を掴んだ。
「どうしたの?」