昼越はなんか問題ありますか?という表情を浮かべていた。

 了承? 強引にじゃなくて。

 チラッと見ると、普通にココアを飲んでいた。

 嫌そうでもない。

 なんだよ、昼越にだけ優しくて、交換までするほど仲良くてなんだよ。

 俺の時はそんなに優しくしてくれた?

 よっちゃん。

 俺のこと好きに値する存在?

「あの夜倉くんだっけ? と昼越はどんな関係なんですか?」

 つむぎは朝谷が聞きたかった質問をしてくれた。

「ああ、俺が師匠に学んでるんです。何を学んでるかは言えませんけど、俺と師匠は師弟関係で好き同士の仲間です」

 好き同士の仲間?

 師弟関係?

 いろんなワードが飛び交い、朝谷とつむぎはお互い首を傾げていた。

 それを見て、昼越は笑っていた。

「まぁ、仲間みたいなもんですよ」

 夜倉は黙っていたが、前髪から見える目は嬉しそうに微笑んでいた。

「あ、俺帰りますね。お先します。師匠もこのあとバイトですよね。帰ります?」

 昼越は立ち上がり、夜倉に言う。

「そうだな。帰る」

 夜倉はそう言ってから立ち上がった。

「…俺たちも帰る?」

 朝谷はつむぎに聞くと、そうだなと返事をしたので伝票を持ち、一人ずつ会計をする。