去年と同じだと屋外でサッカーだ。

 参加しようと教室を出ようとした時、誰かがいた気がして、後ろを振り向くと誰もいなかった。

 首を傾げて前を向いて歩き始めた。

 それから、サッカーに参加した。

 幸い、人数が多いので補欠になった。

 そのあとの野球もなぜか……。

 疑問しかなかった。

 当日参加している人は急に体調が悪くなったりしない限り、休めない。

 夜倉は一人考え込んでいた時に、夜倉の担任が声を掛けてきた。

「夜倉。大丈夫か?」

 ジャージ姿の担任は首にタオルを巻き、いつもより三倍の笑顔で微笑み、声を掛けてきた。

「なんですか?」

 夜倉は担任を見据える。

「なんだじゃないだろう。体調悪いんだって。大丈夫か? 頭痛いか。ってか、保健室に行ったか?」

 体調悪いって誰に聞いたのか。

 言ってないし。言うとしたら、誰が。

「先生。体調が悪いって誰に聞きました?」

 担任は目を上にあげてから、口を開いた。

「朝谷だよ。朝谷と仲良かったんだな。自分では言わないだろうからって」

 優しいよな、朝谷と担任は呟いて、夜倉の返答を待っていた。

「……っ…それっていつ言われたんですか?」