心愛もキッチンでルンルンと同じく皿に新しいプリンを出していた。

 果揶はようやくプチンプリンを取り、皿にのせた。

 「うぉーい。プリン、プチンプリン」

 果揶は奈津と同じように歌いながら両手を上げた。

 「プリン、プリン、プチップリン」

 心愛はプリンをのせている皿を頭の上にかかげて、歌を歌い、頭を振っていた。

 「心愛、プリン落ちる、落ちる」

 「ヤバッい。でも、大丈夫。落ちない落ちない」

 心愛は笑って、プリンを頭の上にかかげたまま再度頭を振っていた。

 「本当か」

 疑った果揶はプリンを頭の上にあげて、踊った。

 「うそーだー」

 そう言って、奈津も頭の上にプリンがのっている皿を上にあげて、身体を揺らしていた。

 「おちなーい」

 心愛は真顔で頭の上にプリンがあるまま、言う。

 「うちら、これなにしてんの」

 三人で頭の上にプリンがのっている皿を持っていたので、奈津はプッと噴き出してしまった。

 「知らない。でも、楽しいからいいんじゃない」

 果揶は唇をしかめてから微笑んだ。

 「だね。しばらく、このままで踊ったりしますか」

 奈津は笑った。

 三人ともプリンを頭の上にのせたまま、首を縦に振った。