「この音ってさ、プチプチの感覚と同じだよね。何回もしたくなる。果揶、ないのプッチンプリン」
「フゥフゥ、よくぞ聞いてくれました。なんと今日は3つも買ってしまいました」
果揶は冷蔵庫に入っていたプリン二パックを取り出して、上にあげてウィンクしていた。
「よっ、太っ腹!」
「さすがです。果揶様!」
奈津と心愛は手を開き、口元に近づかせて、よっと掛け声をあげていた。
「まぁまぁ、諸君。これだけあるから沢山お食べ」
果揶はどこかの叔父様のように低い声で腰を曲げて言う。
「よっしゃー、開けるぞ!!」
奈津は開けたプリンを皿にのせたまま、新たなプリンを取り出した。
前田拳太郎が出演していたドラマの主題歌のダンスを踊り、へいへいと手拍子をして笑っていた。
心愛は手だけ真似て、頭を揺らしてリズムに乗っていた。
奈津から曲だけは何度もスピーカー音で聞いていたので、意識しなくても覚えてしまった。
しかも、いつもその度に踊っていたので私達も何故か自然に体が動いていた。
「プチッとプリン。イェイ」