私はスマホに表示された画像を見て、衝撃を受けた。

 そんな……、まさか七年前、私の命を救ってくれたあの人が先輩だっただなんて……

 私は小学三年生の時、交通事故に遭って怪我をした。

 腕や足に傷痕が残ったけれど、怪我だけで済んだのは、私をかばってくれた命の恩人のおかげだ。

 その恩人は、この事故が原因で亡くなっている。

 年齢は十代後半から二十代前半の男性で、その人は身元を確認できるものを所持しておらず、加えて家族からの捜索願も出されていなかった。そのため、警察はその人の身元を特定するため、大々的にニュースで事故を報道した。

 けれど、結果的に家族からの名乗り出もなかった。そのため、遺体は火葬の後自治体が一定の期間保管をして、合葬墓へ埋葬されたのだった。

 私は毎年、事故のあったその日は両親と一緒にお墓参りをしていた。

 あの事故から、もうすぐ七年。

 もし、本当にあの人が先輩なら、先輩はもうすぐ死んでしまう。

『七年前』の私を庇って……