きみがいる、この世界で。

週明け、体調が戻った高橋くんは学校に来るや否や、

【泉本さんのお陰で元気になった! ご飯、ありがとう。どれも美味しかった】

”どれも”は、きっと作り置きしたおかずを差しているのだろう。
卵雑炊を作るついでに、簡単なものだけど(そして余計なお世話なような気もしたけれど)味噌汁と野菜炒め、だし巻き卵、以前彼が美味しいと褒めてくれた唐揚げを作った。
凝った料理は作れなかったし、きっとどれも彼の母親より美味しくは作れなかったけれど、体調が悪い時にご飯を買いに行くのは大変だろうと思い、冷蔵庫に入れておいたのだった。

【それならよかった。もう大丈夫?】

【うん、もう元気だよ】

すぐに【俺、やっぱり泉本さんの唐揚げ大好きだ】というメッセージが来る。
嬉しくて高橋くんの方を見ると彼もこっちを見ていて、目が合った私たちははずかしさをごまかすようにお互いヘラッと笑った。