「そういや、お嬢はなんでこんなとこいんの?」


「あ、母におつかいを頼まれまして‥‥‥‥」


「家この辺?」


「はい」


「へぇー」



「泉君は、お家この辺りなんですか?」


「や、団地の方なんだよ」


「遠くないですか?」


「だって電車乗りたいとか言うからさ‥‥‥‥」近くに公園もあるし良いかと思って、と付け加える。


「いいお兄ちゃんですね」





「んなこと、ねぇよ‥‥‥」


いつもの色と一緒に、
じんわりと広がっていく薄桜色(うすざくらいろ)

きれい‥‥‥‥‥‥。





「___ん?」


「あ、ごめんなさい‥‥‥‥‥‥」声に出してた‥‥‥!?


「いいよ、別に」




「どんな色なの?」


「え‥‥‥‥‥‥?」


「おれの声って」