「子供と一緒に遊ぶのは、両親なのでは‥‥‥‥?」


「年離れてたら、兄貴とか姉貴が面倒見るのは普通だろ」


「そうなんですか‥‥‥‥?」



1人っ子だから、遊んでるのはずっと両親だと思ってた。

私がそうだったから。



「ま、余裕で10は離れてるけどな」近くの雪山で遊んでいる弟君を見ながら言う。


「何歳なんですか?」


「ん?‥‥‥‥ああ、今年で5歳。早生まれだから、まだ4歳だけど」


「そうなんですね」



近くにあった休憩スペースに、2人で腰かける。
今まで気づかなかったけど、案外広い。

椅子には2人分の上着とマフラー、鞄が置いてある。



「寒くないんですか?」

改めて見ると、上はパーカーだけしか着ていなかった。


「遊んでたら暑くなっちゃって」

あいつ追いかけるのも大変なんだよな、と首元をパタパタと(あお)ぐ。




いつの間にか雪遊びを中断して、レンジャービームを繰り出して楽しそうにしている。

想像の世界に入ったらしい。