「あ、そういえばさー」ふと手を止めて、思い出したように呟く。




「____今週クリスマスじゃん!?」


「なんだよ、いきなり」


「え、だって、楽しみじゃん‥‥‥‥!!」


「どうせ、お前は彼氏とデートだろ」


「決めつけないでよー、もう別れたし!!」



____彼氏、いるんだ。




「お嬢、どした」


「あ、いえ、別に」ちょっと、意外だった。




「奏だって、いるんだよね!?彼女!!」


「え、なに、急に」



東京の人‥‥‥‥。ちょっと気になる。



「ちょっと、シノまで‥‥‥‥。いないよ」


「またまたぁ。嘘だー!!」


「や、まじで!!本当に!!」


「ふーん?」絶対嘘じゃん、と私にだけ聞こえるように呟く。


私もそう思う。