「私は別に、なんでも、いいですよ‥‥‥」


「いいんだよしののめさん、嫌なことはガッツリ否定して!!!」


「めっちゃ険しい顔されてるから!!声抑えて!!」


泉君が言うと、「ごめんね」と謝ってくる。



「‥‥‥‥いえ」



ここまで気を遣わせているのも、
もとはといえば私のこの見え方のせいなのだ。

なんだか、申し訳なくて‥‥‥‥‥‥。



____ふと、こっちを見ていた桜庭君と目が合った。




「いいよ、なんかあるなら言って」


「え‥‥‥」


「俺もだけど、シノに気使われる方が、嫌だと思うから」


「じゃあ、えっと‥‥‥」




「東雲さん以外なら、呼び方はなんでもいいです。____悪口で、なければ」



「そっか!!よかった!!」麻美さんが抱きついてくる。

ちょっと瞳が潤んでいた気がする。




「あ、あの、ちょっと‥‥‥‥‥‥」

苦しくて離そうとするけど、なぜかもがくほどに動けなくなっていく。


おかしい。