____キンコンカンコン。

黄緑色が見えたら、お昼休みに入る。


休み時間になるたびに囲まれている桜庭君を置いて、食堂へと向かう。

人が多くて、ちょっと出るのが大変だった。




あったかいきつねうどんを持って、空いているお気に入りの席に座る。

少し奥の、柱の影。

個室みたいになっていて、好きなんだ。

それに、1人でも問題ないし____。





「あのっ!!ここいい?」


「ひゃぁぁぁ‥‥‥‥!?」



椅子に座りかけた私に声をかけてきたのは、桜庭君だった。


なんで。

さっきまであんなに囲まれていたはずなのに‥‥‥‥!!


とつぜんの出現に、思わず体ごと反応してしまう。

あんまりこういうことないから、耐性が‥‥‥‥。




「いい、ですけど‥‥‥‥っ」なんとか声を絞り出す。


「まじ!?よかった!!」言いながら、向かい側に座る。