「なんかほら、女子って感じだし。麻ちゃんこんなこと絶対言わないし」


「え、なにそれショック‥‥‥‥」


「あー、確かに」


「ほら、サクも同意してるし‥‥‥‥」


「いや、それしたら、あたしじゃないし！！」


「なんでそこ自信満々に言うわけ？」


「いいじゃん、別に！！」







「＿＿＿＿あの」



今、話しておくべきなんじゃないかって。

なんとなく、思った。



呼びかけると、私に視線を合わせてくれる。

それだけで、なんだかうれしくて。






「あの、お話が、あるんですが＿＿＿＿＿」



本当なら、人気のないところに呼び出して話したりもするんだろうけど。

＿＿＿＿今の私に、そこまでの勇気はなかった。






「なに？」


麻美さんが、大きい瞳で私を映している。

ちょっと、怖い。




＿＿＿＿＿。



視線を逸らした先に、桜庭君の顔が見えた。

「大丈夫だよ」って、言っているように見えて。