「サク、まさか東雲サンに惚れてるとか?」


「えっ!?」


「そんなわけないでしょ」なんて、爽やかに言ってのける。


なんでこう、コイツは一挙一動が爽やかなんだと思う。




「____だよな」


「シノも、色々あるんじゃないかな」


「奏、なんか知ってんの?」


「ん?秘密」


「出たー、秘密主義!」と麻ちゃんが背をもたれると、ギシッとやばそうな音が聞こえてくる。




前から思ってるけど、なんで先生の椅子使ってるんだ‥‥‥‥?

なかなか古いのか、壊れぎみなのか、最近やけにギシギシ言ってる。




「つまんないじゃんー。ね?」と、何故かおれに同意を求めてくる。


「サク、秘密主義だから。転校したのも、はぐらかされたし」


「気軽に言えることじゃないしね」


「なに?そんなヤバいことしたの?」


「んー、‥‥‥‥‥どうなんだろうね」確信に触れそうになると、こうやってはぐらかしてくる。


言いたいのか言いたくないのか、はっきりしてほしい。