「そのうち話してくれるんじゃね?」
「話してくれないから、聞こうとしてんじゃん」
「だぁから、自分主体で考えすぎなんだって」とおでこに人差し指を突き刺してくる。
「痛いんだけどー‥‥‥‥」前髪セットしたのに崩れちゃうじゃん。
「大体、あの2人が気軽に話すと思うか?」ないだろ、と言い聞かせてくる。
「まぁ‥‥‥‥」
そういうタイプではない、というのは、分かるけど。
2人とも大人しいし。
「そーゆーこと」
「果報は寝て待てって言うだろ?」
刺さっていた人差し指が離れる。
なんだか変な感覚が残った。
「お前はそこまで気にしなくていいの」と、店員さんからポップコーンを受け取っている。
「そーだけどさー‥‥‥‥んぐ」
開いた口に、蜂蜜が転がってきた。
キャラメル味と同じくらい濃いのを想像してたけど、意外と後味がスッキリしている。
口の中で溶けていく甘味が優しい。
🔸
「2人とも他人に干渉しないタイプなんだし、
大事なことは、なんかあったら言ってくれるだろ」
とポップコーンを口に放り込む。
____大事なこと、か。
あたしはそういうの、なかなか他人に言えないタイプだからなぁ。
仲のいい人は特に。気にして欲しくないし。
あたしのせいで関係悪化しちゃってもなぁ、と思うし。
何よりあたしが、離れたくないし。
離れて欲しくないし。
いずみんには中学の時に色々とお世話になったから、そういうポジション?っていうのかな。
そんな感じだけど‥‥‥‥。
でもそれは、お互いに興味のない、気楽な関係だからで。
あの2人には興味あるから、色々探っちゃうんだよね。
「____おい」
「なに」
「1人で食う気かよ‥‥‥‥」お前のじゃねーんだけど、言われてしまう。
「‥‥‥‥あ」
見ると、もう半分なくなっていた。
あたし、こんな食べたっけ‥‥‥‥?
「‥‥‥‥あ。じゃねーよ」また買わなきゃだろー、と最後尾に並び直す。



