笑菜を見てたからかもしれないけど。
どこかで、吐き出せればと思っていた。
____帰るか。
鞄を背負い直して廊下の端まで移動したところで、笑菜と合流した。
「もー!!いずみんっ!!どこ行ってたのー?」
その横には、見たことないヤツがいた。
新しい彼氏かもしれない。
____彼氏だとしたら、もう4、5人目になる。
中学の頃から換算しているけど、こんなに男と付き合ったり別れたりしていて、そのうち変な噂が立つんじゃないかとヒヤヒヤする。
おれなんかほとんど笑菜と一緒にいるから、そのうち勘違いした男に刺されるかもしれん。
____考えただけで怖ぇな、おい。
「男子と一緒なの、珍しいな」
「あ、うん。委員会で話してたら遅くなっちゃったから、送ってくれるって!!」
「ほー」ま、興味ないけど。



