「‥‥‥‥っ」




しばら、くもぞもぞしていたけど。

俺が言うと、躊躇いがちに背中に腕を伸ばしてくる。





「‥‥‥‥ありがとう」


自分の感情が、ぐちゃぐちゃになって溢れてくる。

こんな表情(かお)、見せられない。






「‥‥‥‥はい」


彼女はそう言って、背中をさすってくれる。

こうしてみても、やっぱり小さくて。


でもその手が、とても大きく感じて。

全部を受け入れてくれるようで。



すごく、ほっとした。









「‥‥‥‥‥‥あったかい」



彼女の体温が心地よくて。

しばらく、そうしていた。