____やっぱ、無理だ。
立ち上がって、窓の方に向かう。
彼女の瞳に当てられて、どうにかなりそうだった。
いつの間にか、心臓が跳ねていて。
大丈夫。
なんともない。
__________。
深呼吸をして。
心臓の音が、元に戻ったのを確認する。
「もしもの、話だけど」
「俺が悪い人だったら、どうする?」
____やっぱり、ざわざわする。
こういうの、やっぱり練習しておかないと、ダメかもしれない。
「犯罪とか、ですか?」
「‥‥‥‥そういうのとは、ちょっと違うけど」
普通に、できてるだろうか。
次の相槌が、表情を見るのがこんなに怖いのは、初めてだった。



