淡色の君と、透明なセカイ


お嬢はその辺の影に座って、日焼け止めをベタベタに塗りたくっていた。

そんなに白けりゃ、当たり前か。



笑菜はいつの間にか、他のグループに紛れ込んで撮影会をしている。





「______なんかさ」


「うん」


「お嬢は、麻ちゃんと似てると思ってたんだよ」


「そうなの?」不思議そうな瞳を向けてくる。


「あいつ、中学のときは、今と正反対だったから」


「高校デビュー?」


「ま、そんなとこかな、多分」


「多分て」知ってるくせに、という表情(かお)をする。


「あんま関わってなかったし、あいつにしか分かんねーことだし」


「そっか」




「でもさ、なんか違うなって」


「‥‥‥‥?」