淡色の君と、透明なセカイ




「2位でした‥‥‥‥」疲れきった顔で戻ってくる。


「お疲れ様!!」


「あ、ありがとう、ございます」あんなに速く走ったの、初めてです‥‥‥と手で顔を仰いでいる。


「シノちゃん、涼しいのあるよ!!」と冷感スプレーをちらつかせる。


「お、お願いします‥‥‥‥!!」


「じゃ、そこに立っててねー」シュー、と首元や脇にかけていく。柑橘系の匂いが、鼻を抜ける。



「ふわぁ‥‥‥!!いい匂いがします~」と嬉しそうにする。ちょっと癒される。




「大丈夫か、膝」


「‥‥‥‥あ、擦りむいただけなので」言ってるそばから、血がにじんできた。


「これ貼っとけ」


「あ、ありがとうございます‥‥‥‥」水筒の水で膝を少し洗い流してから、絆創膏を貼る。


これで大丈夫だろ。




「なんで絆創膏なんかもってんの?」サクが聞いてくる。


「あー、弟がよく怪我するから。癖で」鞄にも1箱常備している。


「いいお兄ちゃんだね」