淡色の君と、透明なセカイ

足音もなく、どんどんと他の選手を追い抜いていく。




______あたし、走るの好きなんだよね。

そう言った、彼女の表情が浮かぶ。



______やっぱ、親の影響受けてんなーって。


困ったように笑った。



本当は全部。

自分で選びたかったんだろうな、と思う。



だけど。



「笑菜―!!頑張れー!!」隣で薄桜色が光った。





走っているときの彼女は。

真剣そのもので。



怖いくらいに、前しか見ていなくて。



なんだか、すごく。

吸い込まれそうな瞳で。



キラキラして。

すごく、楽しそうで。



______ああ、本当に、走るのが好きなんだ。


そう思わざるを得なかった。