淡色の君と、透明なセカイ



「お前が自由に出来ないのがマイナスで、自由に出来るのがプラスなの」


「‥‥‥?うん」


「どっちか選べよ。マイナスで後悔して死ぬか、プラスで自分のしたいように生きるか」


「‥‥‥」視線が、足元で泳ぐ。


「この先、どっちかしか選べないとしたら!!」




「‥‥‥‥‥‥プラス、がいい」




「______おし。決まり」


「勝手に決めないで‥‥‥」


「決めてねーよ」


「‥‥‥え?」


「だってお前、今自分で選んだじゃん」


「‥‥‥‥‥‥やっぱ、あんた、嫌い」


「なんだそれ」面倒なヤツ。





「‥‥‥‥‥‥あ、」


「なに」


「考えてみたらおれ、同じ高校行くやつ、お前が初めてだわ」


「____は?」


「みんな東町の方に行くみたいだから、高校の話したら知らないって言われるし」



あまり人気なところじゃないらしい。