淡色の君と、透明なセカイ


「あたし、頑張ったのに‥‥‥‥、期待に、応えようって‥‥‥‥っ!!」


「‥‥‥‥‥で、も、思ったように、行かなくて」


「弟しか、っ、見られなくて‥‥‥‥‥、あたし、ずっと、頑張っ、たのに」


「‥‥‥‥‥‥でも、ほんとは、勉強、嫌で」


「評価、されんのも、‥‥‥‥っ、嫌で」


「ほんとは、みんなと、遊んだりしたかった」


「おしゃれも、したかったし」


「でも、勉強‥‥‥‥‥‥追いつけなくて」


「高校、編入だったから、枠が5人しかなくて‥‥‥‥、全然、入れなくて」


「‥‥‥‥‥‥落ちた、し」



合格圏内だったって言っていたけど。

「無理」って、そういうことだったのか。


ただでさえ偏差値が高いのに、流石に5人は狭すぎる。







「‥‥‥‥‥‥あたし、もう、なんにもなくなっちゃった」





「なんでそう思うの」


「‥‥‥‥ぇ」濡れた瞳で見てくる。


「小学校の頃から、受験勉強して。中学もそれしか、してないし‥‥‥‥」


「や、そういうんじゃなくて」