「____先輩?」


「____は、ひゃいっっ!!?」気が付いたら、部室にいた。




「な、なん、でしょ、しょう‥‥‥‥か!!」目の前にいるのは3人だけなのに、緊張して声がうわずってしまう。


いまだに慣れない。

こんな頼りない先輩で、申し訳ないなぁと思う。





「リレーの順番決めるんじゃ‥‥‥?」


黒色の瞳に言われて、視線を落とすと、両手に握ったぐしゃぐしゃの紙が見えた。

開いてみると、今日の予定が書いてあるみたい。 



私の字だけど、いつ書いたか覚えてない。

相当、ぼーっとしていたのかもしれない。


とりあえず3人の50m走のタイムを教えてもらって、紙の空いたところに書き込んでいく。




私は確か‥‥‥、10秒26。


後輩3人のタイムを見ても、1番遅い。

クラスでもビリだし‥‥‥。



「____ま、いいんじゃない?」勝つのが目標じゃないし。と私の横で先生が言う。