「てか、なんで麻ちゃんが出ることになったの?」


「タイム延びないから、ちょっとでも上げろって」


「あー‥‥‥‥」なるほど、と同情の目を向ける。


「やめてその反応ー‥‥‥‥!!」


「終われば一緒だろ」



泉君が飴を、笑菜ちゃんの掌に置く。

一瞬で、袋の中身が空っぽに。



「すごい‥‥‥‥」


「大丈夫」これ出来れば元気だから、と自分の口に放り込む。


「何味、これ」


「ジンジャー」


「リンゴかと思ったから腐ってるのかと」


「な訳あるか」


「ぽかぽかしてきた‥‥‥‥」


「もうすぐチャイムだぞ」


「‥‥‥‥んぃ」よく分からない返事をして、すぐに動かなくなってしまった。


その横で、寝たなこりゃ、という顔をしている。