「そうやってシノが考えてるってことは、シノも認めてるってことでしょ? 

‥‥‥少なくとも、友達でいるってことは、色が見えてても変だって思わないってことだし」



たしかに。
考えてみれば、そうだ。

まあ、この話は友達じゃなくて、私のことなんだけど。  





「‥‥‥‥そう、ですね」


そして。

そんな友達が、もしも私にいたら____という話でもある。






「____どした?」

視界ににじんだ、灰色がかった色に慌てて反応する。




「いえ、なんでもないです‥‥‥‥」


「さっき、俺だったらなんて言うかって。シノ、言ってたけど‥‥‥‥」




「俺はそいつに、俺がいるから大丈夫って、言うと思う」

「‥‥‥‥たぶん、俺ができるのって、そのくらいだし。理解してくれないヤツが100人いるよりかは、理解できるヤツが1人いる方がマシかなー‥‥‥‥って」



ちょっと照れくさそうに笑う彼が、いつもより眩ししく見えて。

その言葉があったかくて。なんだかほっとした。



「____ありがとうございます。ちょっとだけ、救われました」


「あれ? 友達の話じゃなかったっけ? なんで過去形?」


「‥‥‥‥ずっと、悩んでたので」