「ふーん」そーなんだ、と相槌を打って、すぐに笑菜ちゃんたちと話し始めた。


____やっぱり、私。変なのかな。



みよりんさんと一緒にいたのは、笑菜ちゃんがたまに話していた、あずみんさんと桐たんさんだった。

私は会うのが初めてだけど、3人とも軽音部らしい。

笑菜ちゃんが教えてくれた。

みよりんさんは少し私に興味を持ってくれてたみたいだけど、すぐ笑菜ちゃんと他の2人とどこかに行ってしまった。




「___シノ?」


「‥‥‥‥は、はい」声のした方を向くと、いつのまにか桜庭君が前の席に座っていた。


「大丈夫?」と卯の花色がにじむ。


「なんかちょっと、びっくりして‥‥‥‥」


「ゆっくりで、大丈夫だと思うよ」の言葉に、少しだけ安心する。



「桜庭君、どこ行ってたんですか?」


「ちょっと先生に呼び出しくらってた」


「‥‥‥‥?悪いことしたんですか?」


「あ、いや、そういうんじゃないけど‥‥‥‥」



部活のことかな。

____とそこまで考えて、昼休みに部活紹介の準備があったことを思い出す。

大きい絵をいくつも体育館に運ばなきゃいけない。



「ちょっと行ってきます!!」


「行ってらっしゃいー」視界の端で、手を振ってくれているのが見えた。



少しだけ、頑張れそうな気がしてきた。