「意外ですか?」


「んーん。ぽいなぁって」


「そうですか‥‥‥‥? そ、それで、その子、クラスで無視とか、されてるみたいで。自分の居場所もないって言ってて‥‥‥‥。

私、なんて言ったらいいのか、分からなくて」


「‥‥‥‥そっか」


「桜庭君なら、どうしてあげるかな、と思って‥‥‥‥」




私、なに話してるんだろ。


嘘吐いちゃったな‥‥‥‥。









「シノは?」


「‥‥‥‥え」


「シノは、その子のことどう思ってるの?」


「‥‥‥‥なんとか、してあげたいですけど。別の学校だし。でも1人で苦しんでいるのも、なんだか見ていられないと思って」


「へえ、友達想いなんだ」






やさしい笑顔。


不覚にも、どきっとしてしまった。







「っ、そ、そんなことは‥‥‥‥っ」


自分の心臓がばくばくしていることに気がついて、変に動揺してしまう。