「あ、あの‥‥‥‥」


「‥‥‥‥ん?」私が声をかけると、窓の外を見ていた桜庭君がこっちに向き直る。




東京にいたって言ってたし、こんなに積もってるのは見慣れないのかな。


他に運転手さんがいるけど、1番後ろの席に並んで座ってしまったせいで、2人きりだということを急に意識させられる。






「あ、や、あ、えっと‥‥‥‥」なんだか急に緊張してきた。  


「ん?」


「あの、さっきの、ことで‥‥‥‥」


「さっき?」


「あ、えと、色の‥‥‥‥」


「____ああ! うん!!」





桜庭君の瞳がきらきらしている。


心なしか、距離が近くなった気がする。


色の話したときも、興味ありそうな感じだった。









「友達の話だっけ?」


私がうなづくと、何も言わずに先を促してくれる。  






「私、その子に相談受けてて」


「へぇ」