「普段あんなだしな」無理もねぇけど、と笑う。


「本人は隠してるから、秘密な」言ったらおれが殴られるからな!!と念を押す。


「言わないって」彼の言葉に、私も頷く。




「頼れるって分かったらさ、こいつも今よりちょっとは、楽になんだろ」

薄桜色が、木漏れ日みたいにちらちらと光る。



「‥‥‥‥よかったんですか、私たちが聞いても」今のはなんだか、とても大切なことみたいに聞こえて。


「2人のこと、信頼してっからな」


信頼、されてるんだ。ちょっと嬉しい。




「____こいつ、中学受験してたんだと」


「「えっ!?」」


「だろ?」そうなるよな、と笑う。


「ずーっと、勉強勉強でさ。全然休めなかったみたいで」


そうだったんだ‥‥‥‥‥‥。


「そんで、いろいろ()になったとこを、おれが拾った‥‥‥‥みたいな?」


「なんだよそれ」


「や、そうとしか言えんしな」その時までは、一緒のクラスでもあんまり喋んなかったし、と続ける。


「仲、良くなかったんですか?」


「よくなかったっつーよりか‥‥‥‥‥‥」