「女子に抵抗あるって言ってたし、それ絡みなんだろ?」


「えっ、そうなの!?」と青い表情をする。


「シノと麻ちゃんは、大丈夫だから」という言葉にほっとしたのか、椅子にかけ直した。


「女子絡みってより、俺が誤解されやすいっていうか」


「‥‥‥‥‥なんで?」


「それは言えない」



でも、俺のせいだからさ、と灰色の声で言う。

桜庭君の「秘密」と関係あるのかな。



「ふーん?ま、いーけどさ、なんか困ったら、力になるから!!」


「‥‥‥‥うん」


「____って、これしかあたし、言えないけど」どうしようもなかったらごめんね、と眉を下げる。


「‥‥‥‥ううん」そう言ってくれると助かる、と卯の花色がにじんだ。



「ほら、もう話いいだろ!!」

テスト勉強すんだから、と泉君が場を建て直して、みんなで勉強を再開する。


泉君なりに、彼のことを気遣ってるんだな、と思う。

話せるように、なるといいな。