はぁ‥‥‥びっくりした。顔が熱くて、どうしようかと思う。


「好きなの?」とか言われたから、一瞬考えちゃった。

冗談、だったんだ‥‥‥。



「いや、もうさ、女子だよな、お嬢は」と私を見て言う。


「なにそれ」あたしは女子じゃないってこと?とそのほっぺたをつねっている。


「痛ぇよ‥‥‥‥」麻ちゃんは麻ちゃんなの!と薄桜色の声で抗議する。



泉君のほっぺた、すごく伸びるなぁ‥‥‥。

自分のを引っ張ってみるけど、結構硬かった。



「麻ちゃんもいる?」隣でミルクティーを差し出している。私がもらったのと同じ。


「えっ!?いーの!!?」


「課題お疲れさまだし」


「ありがとー!!」


「あんま甘やかすなよ、調子乗るから」


「うっさいなー、奏が良いって言ったもん」


「みんな、結構進んでるね?」机の上に広げられた教科書を見て言う。


「そりゃ、お前が遅れた課題やってたんだから」


泉君が言うと、ほっぺたを膨らませて「あたしもやる!!」と鞄を漁り始める。