「そ、そうですか‥‥‥‥?」なら、いいのかな。

立ち上がりかけて、また座り直す。




「泉君は、こういうのが嬉しいんですね」


「こういうの?」


「こう、相談されて、お礼を言われる‥‥‥‥みたいな」


「あー、かもな‥‥‥‥」言われるとか思ってないけど、と頭を掻く。


「なんか、お母さんみたいですね」


「はぁ?」なんだそりゃ、と笑う。


「なんかこう、包み込んでくれる‥‥‥‥感じが?」


「あ、分かるかも」


「ちょ、やめろ!!誉めるの禁止!!」勉強すんだからな!!とこっちを睨みつけて、ノートに視線を落としてしまう。


あんまり、慣れてないのかもしれない。




「いずみんが照れてるの、面白いね」


「見せるために照れてんじゃねーかんな」


「分かってるよ」と笑う。



____なんか、こういうの、いいな。

つられて、私も嬉しくなる。いつのまにか、自分でも笑顔が増えた気がする。